Characteristics of natural agar 天然寒天の特徴
Reasons for being made in Shinshu 天然寒天が信州で作られる理由
信州の気候やきれいな水、農業との両立や交通など、なまざまな条件が寒天製造に適しています。
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Reasons 気候
寒天が作られる場所は、八ヶ岳山麓の標高800~900mのところに位置し、冬の寒暖の差が激しく、北アルプスに遮られて寒さのわりに雪はそれほど降らず、乾燥したところです。太陽と星空の下で、凍結と融解を繰り返して、徐々に水を出して乾燥させていくという天然寒天の製造法は、信州の気候にとても適しています。強い風が吹かないということも、寒天の天日干しには欠かせません。
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Reasons 水
信州の角寒天は、信州のミネラルなどの成分を豊富に含んだ良質の水によって作られています。茅野市内の上水は全硬度20ppm、地下水は50ppm前後というたいへん上質な水です。鉄分がなく、前者はマグネシウムを、後者はカルシウムを豊富に含んでいます。この水を1工場あたり1日に50~70t使い、洗浄や煮熟を行います。そして凍らせて乾燥させるという独特の手法によって、水分のみが外に出て、水に含まれていた大事な成分は寒天の中に残ります。信州の角寒天のおいしさです。
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Reasons 交通
信州は日本列島の真ん中にあります。その昔は山に囲まれて不便な土地でしたが、中央線の開通で輸送が容易になり、現在は中心に位置する好立地を生かして、全国あるいは海外から原料を仕入れ、全国に製品をお届けしています。
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Reasons 時期
寒天を製造できる期間は、冬の12月中旬から2月中旬までの2カ月間。ちょうど農閑期にあたり、農家の副業として発展してきました。
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Reasons 優れた商品
現在日本に残る天然寒天の製造地域は、角寒天を製造する信州と、細寒天を製造する岐阜のみです。製造農家は減りましたが、工業製品である粉末寒天に席巻されることなく、多くのお客様に愛され、ご利用いただいております。そこには原材料の選別から製品完成に至るまで、秘伝として個々の農家が受け継いできた製法技術に加え、毎日の絶えることない研究の蓄積があります。世界から評価される寒天が信州にあります。
Characteristics of natural agar 天然寒天の特徴
信州で作られている角寒天は、自然の海藻を原料に、信州の水と太陽の日差しで作った「正真正銘の無添加・無着色」です。
料理に使うには水漬けや裏ごしなどが必要でちょっと手間がかかりますが、工業製品には真似できない、素晴らしい機能や旨味があります。
味が良い
寒天は無味無臭です。しかし味があります。信州の良質の水でしょうか、天日干しによる旨みの成分でしょうか。口に入れるとかすかに広がるのがわかります。しかしそれでいて一緒になった食べ物の味を邪魔することなく、むしろ引き立たせる働きをしています。
食感とのどごし
天然寒天は、歯ごたえがあり、粘り気や弾力性に富んでいます。テングサをメインにオゴノリなど海草をブレンドし、信州の水と気候と太陽の恵みで作るため、心地よい食感とのどごしが生まれます。そのため和菓子の材料としても、天然寒天が欠かせません。
色艶が良い
天然寒天は無味無臭です。ご飯を炊くときに入れると、できあがった米粒にはおいしそうな艶ができ、もちもちした食感が加わります。それでいて米の風味の邪魔はしないのです。加えて、保水力が高いため、冷めてもおいしいご飯が食べられます。
保水力が高い
天然寒天は工業製品(粉末寒天)に比べ保水力が高いことが特徴です。菓子などを作ってしばらく置くと、水が徐々に抜け出し、表面が乾いてくることがありますが、天然だとずっと長持ちします。料理や菓子を作るときに重宝されています。